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NO.110 芳華 Youth

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監督:馮小剛(フォン・シャオカン) 出演:黄軒(ホアン・ジェン)   苗苗(ミャオミャオ)    鐘楚曦(チョン・チューシー)   2017 中国 135分                (日本語字幕付き)       お待たせしました! 前回終了後、諸事情により中断を余儀なくされた映画会ですが、環境・機材なども皆さんのおかげで整備ができて、あらたに多摩中教室にて、 110 回からの電影倶楽部例会を始められることになりました。 会員の皆さま、お友達などもどうぞお誘い合わせて、あまり見るチャンスがない 中国語圏映画をご一緒にいかがですか? どうぞよろしくお願いします。 例会情報は末尾に…                 ******* 今回はリニューアル例会にふさわしい、大作、話題作?ということで『芳華』をご紹介します。 1970 年代の中国、軍隊の文工団団員の若者たちの練習・公演や共同生活。新たに入隊してきた農村出身で周囲になじめない小萍と、彼女や周りの団員たちを常に支える模範兵だったものの、腰を痛めて踊れなくなり、また恋愛がらみの事件にいわば巻き込まれる形で団を去ることになる劉峰を中心に、彼らのその後の軌跡を、中越戦争を経て 30 年以上にわたって描いていきます。 この映画、中国での公開時には、当時の文工団員たちと同世代、いまや高齢に達した観客たちに大うけだったそうで、現代の中国の状況で置き去りにされた年代の人々のノスタルジアをかきたてるセンチメンタリズム?なんて思ったものですが、―ちなみに原作者の巌歌苓も、監督の馮小剛も文工団の出身です―、よく見ると、彼らの軌跡が、表立ってではないものの中越戦争の批判にもなっているのだな、とその社会性に改めて「発見」を感じました。 文 工団の若い女性たちのあでやか軽やかなバレーのシーン、その中での若者らしい確執、バリバリの戦闘場面などもあり起伏に富んだ展開で、娯楽性もさすがの馮小剛。原作は、多摩中講読クラスの教材としてお読みになった方もいらっしゃいますし、映画をご覧になったかたもあるかと思いますが、いい映画は2度、3度みてもそのたびに新しい発見もあり、違った楽しみ方もできます。どうぞお楽しみください。 リニューアル映画会     日時 2